田野町の歴史

歴史の小径と文化財


【<十六> 改道記念碑 】

 
田野と山之口を結ぶ道路は古くからの街道で、薩摩藩と飫肥藩の申し合わせによって、両藩の往来は自由になっていた。ところが、明治十年の西南戦争による政治・経済・社会情勢の混乱で、この道路 ( 現在の国道二六九号 ) も荒廃し、廃道同様になった。  

 そのため県は、宮崎と都城を結ぶ道路として、新たに高岡を経由する道路 ( 現在の国道十号 ) を造成した。高岡経由による田野・山之口間の往来は、それまでより数キロメートルもの遠回りとなった。したがって、両村の発展のためにはぜひとも、廃道同様になっていた旧道の修復と拡幅が必要であった。

 両村がこのことを粘り強く県に懇願した結果、ついに明治三十一年に着工し、三十三年に完工した。これを記念して建てられたのが
「改道記念碑」である。  
 
 現在この碑は、天神ダム着工による道路拡張のため
当初の位置から移動し、天神の境川橋のたもと ( 田野側 ) に建っている。記念碑の碑文には、前述の経緯と開通による恩恵が刻まれている。八百字にも及ぶ長文だが今でも判読できる。

 碑文は鱸卯三郎
( すずきうさぶろう ) と藤原元豪 ( ふじわらげんごう ) に、書は池田幹太郎による。



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